雪山派 (セツザンハ)
既に滅んだ門派で、大雪山にあった。
雪山派の武功は内功と剣法を得意とする。雪山心法は内力を消融させることを旨とし、内力を巡らせて体を温め、雪山の身を切るような寒さをしのぐ。
最後の掌門・夏侯掌門は、上官家主上官隼と命を預け合う仲で、子同士を生まれる前から許婚にする約束(指腹為婚)を交わしていた。
歴史
滅門以前
最後の掌門は夏侯掌門で、夏侯蘭はその一人娘である。本名は夏侯梅で、雪山派にいた頃は「小梅」と呼ばれていた。夏侯蘭が幼い頃の雪山派は、本人の言葉では「小さな門派」だった(後日談の動画)。のちに夏侯蘭は雪山で両親に「父上、母上、小梅が帰ってきました」と語りかけている。
夏侯掌門と上官隼は義兄弟の契りを結んだ仲だった。夏侯蘭は上官螢に、自分が男に生まれていれば、上官螢の許婚は南宮家の放蕩息子ではなく自分だったはずだと語っている。
第三香は雪山派の孤児で、夏侯蘭は雪山派にいた頃、孤児だからと彼を見下し、さんざんいじめていた。
滅門
「笑えるだろう? 何をそんなに争うことがある? こういう笑うしかない馬鹿げた騒ぎこそ、いわゆる江湖というものだ。」
発端は取るに足らない口論だった。江湖を旅していた雪山派の弟子が、ある日宿屋で崆峒の者と出くわした。その崆峒の弟子が「崆峒の冬は雪山派より寒い」とからかったことから口論になり、喧嘩が始まった。刀剣に目はなく、はずみで死人が出た。双方とも頭に血が上り、さらに人を集めて仕返しに出て、騒ぎはどんどん大きくなっていった。
雪山派は上官世家に救援を求めたが、上官家主は道のりが遠いことを口実に、冷ややかに傍観した。最後に雪山派は崆峒派に滅ぼされ、掌門の一人娘夏侯梅は連れ去られて夏侯蘭と改名させられ、奪魄門の嫡伝女弟子にされた。騒ぎを起こした飛天門の者は雪山の乱戦で死んだ。掌門を殺した当人は、武功を大成させた夏侯蘭に首をねじ切られ、半雨屏に吊るされて干からびた。
雪山派の跡は大火で焼かれて大雪に埋もれ、梅花樁の五つの大岩と一本の雪樹のほかは何も残っていない。
弟子の第三香は雪山派と崆峒派の決戦で雪の谷底へ落ちたが、命拾いした。彼が崆峒山で夏侯蘭と再会するのは、また後の話である。
滅門の後
崆峒派の奪魄門は、雪山派を滅ぼした後、美しい娘だった夏侯梅を山へ連れ帰って虐待し、名を変えさせ、無理やり嫡伝女弟子にした(勾魂叟の視点の列伝)。夏侯蘭は先代掌派人に守られて無事に育った。門下を抑えなかった先代掌派人を恨みもしたが、その恩を思うと、崆峒に血の償いをさせるという誓いを果たせなかった。のちに神功を大成させた夏侯蘭は、嫡伝女弟子の座を譲れと力ずくで迫った奪魄掌門の両腕を外し、頭を踏みつけている(崆峒派の奪魄門を参照)。
夏侯蘭が江湖で名を上げると、上官家主はようやく思い出したように崆峒へ安否を尋ねる使いを送ったが、先代掌派人に山から追い返された。
第三香は夏侯梅が崆峒に捕らわれたと聞いて崆峒に潜入し、奪魄門に入った。その後の経緯は崆峒派の「先代之死」を参照。
物語の終盤には、雪山派が滅んでから十数年から二十年がたっている。夏侯蘭は崆峒に血の償いをさせる誓いを、二十年近く果たせずにいた。
崆峒の側にも、この争いで家族と離れた者がいる。大鉄舗の盗難で泥棒の子を連行しに来た奪魄門の弟子は、「あの時、雪山派と戦わなければ、母さんは自分のもとを去らなかったのに」と心の中でつぶやく。
後日談
2025年に夏侯蘭が「想い人に色紙を送ろう」投票で優勝したのを受けて、公式は雪山派の後日談の動画を公開した[1]。動画の雪山派では夏侯蘭が掌門を務め、趙活が大師兄、樊嘯天が師妹である。結びの語りによれば、夏侯蘭は「雪山派中興の祖」と讃えられ、雪山派は武林七大門派の一つに数えられた。唐門とは姻戚を結び、錦香宮とは親しく、崆峒派とは互角、上官世家とは肩を並べ、名を慕って入門する者が絶えず、多くの侠士を出して代々民の拠り所となった。
この動画と同じ場面の台本は、2026年10月の大型更新でゲームのデータに収録されたが、ゲーム内で見る経路は無い。
武功
雪山派の武功は内功と剣法を得意とする。夏侯蘭によれば、雪山派が弟子に最も求める資質は、武の才能ではなく骨気である。
- 雪山心法:内力を消融することを旨とし、蓄積を重んじる玄功門の内功とは異なる。修練すると多少は血を吐くもので、夏侯蘭はそれを「雪の中の梅の花のよう」と言う。秘笈は雪山心法
- 雪山剣法:失伝して久しい剣法。夏侯蘭から直伝された趙活が使うのを見て、解無塵が雪山剣法だと気づく
- 梅花樁:雪山派の跡に残る五つの大岩
- 梅梢望月歩:夏侯蘭はこの歩法を登雲踏に織り交ぜ、「望月」と名付けた。秘笈は登雲踏・望月
- 梅顫枝頭:夏侯蘭が鉄骨傘で使う雪山派の招式
- 氷川払穴手:雪山派独門の点穴手法。凝結させた内力を相手の穴道に打ち込むと、流れる氷のように経絡を巡り、運気して穴道を解くにはその氷に追いつかねばならない。武林でも上乗の点穴手法とされる
- 雪山融雪功:雪山派の運功の法。夏侯蘭は趙活にこれを巡らせるよう命じる
- 雪山飛鴻爪:夏侯蘭が崆峒大試の後、瑞笙の身法を見て、長く工夫を重ねて編み出した武功。雪山派の内功と奪魄門の手法を基礎に控鶴気功を組み合わせたもので、殺傷ではなく達人と渡り合うための武功。秘笈は雪山飛鴻爪
夏侯蘭は二十年近くかけて奪魄門と雪山派の垣根を越え、両派の武功を一つに融合した。その根本は雪山心法である。荊紅は、夏侯蘭が雪山心法で奪魄幽霊爪を使いこなしたのを見て、奪魄門の内功心法には価値がないと考え、西夏の気功で奪魄追魂鞭を使おうとした。
秘笈
備考
- ゲーム内の大雪山は甘粛一帯、崆峒山付近に位置し、現実の四川の大雪山山脈とは大きく異なる。別の山がモデルと推測され、鳥熊もあくまで参考程度と述べている[2]
- 夏侯蘭ルートを走る場合、趙活は雪山派大弟子で、樊嘯天が雪山派の小師妹になる可能性がある
- 雪山剣法があるとはいえ、夏侯蘭は剣を抜いたことがなく、すべて掌法を使う。ゲーム内でも趙活と解無塵が雪山派に言及する際、軽く招を使った程度で、秘笈はない
Contributors
Changelog
オリジナル鳥熊FB - 為想い人送上色紙結果揭暁 ↩︎